いよいよはじまった鹿児島県臨時議会。
 
7日にも、川内原発再稼働の賛成陳情が採択され、反対陳情が否決されるとみられています。
再稼働に関しては、賛成1件、反対35件の陳情および3県の反対請願がだされています。

たった3日間のスピード採決という議会運営。

川内原発の保安規定や工事計画の審議もまだ終わらないうちに、また、火山学会が、火山審査について問題提起したばかりなのに、ろくな審議もせずに決められようとしています。

本日の午前中に開かれた臨時議会では、県民連合が発議した池畑議長、松里副議長、藤崎総務委員長、小園産業経済委員長、園田企画建設委員長の不信任案が相次いで否決されました。
不信任案の理由について、県民連合の二牟礼議員、遠嶋議員らがのべ、質疑はなく、賛成討論を共産党の松崎議員が行いました。不信任案の理由は概ね以下の通りです。

・本来であれば、臨時議会ではなく12月議会にかけて丁寧に議論すべき、川内原発の再稼働について、知事の意向に従い強引に臨時議会を招集・この日程については、ぎりぎりになるまで自民党議員にしか公式にはしらされず、他の会派には協議されなかった。
 
・自民党以外の議員たちは10/16の報道で知り、その後、正式な協議はなく、臨時議会招集のぎりぎりのタイムリミットの10/29の会派代表者会議ではじめて知らされた。「協議」ではなかった。

・なぜ、このように急いで再稼働について採決すべきか、明確な理由はない。・知事による議会活動への介入。それを議長が受け入れた。

・臨時議会を強行開催した。これは中立の立場であるべき議長の職の逸脱。

・この日程となったために、重要な行政視察が3件キャンセルされ、地域防災計画をふくむ各地の県民との貴重な対話ができなくなった。

・一昨日の宮沢大臣の説明も、全議員がきくべきだったのに、正副議長のみがきいた。

・再稼働を急ぎたいがための強引な議会運営。

そして、起立少数で、さっさと否決されていきました。

あまりに機械的な、茶番をみているような状況に、傍聴席はざわつきました。
ある若い女性が、「茶番はやめてください! きちんと審議して下さい!」と叫
んでいました。また、これまた若い男性が、「県民の安全を優先させろ! 有権者はみているからな」と叫んでいました。心の中で拍手喝采でしたが、二人とも、退場させられました。

その後、伊藤知事により、川内原発の状況に関する説明。
「原子力規制委員会が安全を保障した」
「国が責任を持つと言っている」
「再稼働は必要」
「5箇所で県民に説明はした」
「避難計画に関心があったので、さらに1箇所で説明した」
「理解をえられた」
などの言葉に傍聴席騒然。
「何を言っている!」
「そんなことないぞ!」
「理解していないぞ!」
「安全なんて誰も保障していないぞ!」

などなど。

あっという間に休憩となりました。
今日の午後、自民党の県議団が、方針を決めるそうです。
昨日は、30キロ出身の県議たちから慎重論が出て、方針が先送りされたようです。

みなさま、自民党の県議たちに、以下の意見を送ってください!

・せめて、慎重に審議を。まだ規制委員会の保安規定・工事計画の審査は終わっ
ていない。3日間で決める必要はない。
・火山学者などの参考人の招致を。
・九州電力は、県議会で虚偽の陳述をしている。数十年前から巨大噴火が予知で
きるというが、火山学会は真っ向から否定している。
・避難計画については、違法性も指摘されている。再稼働できる状況ではない。

<ファックスリスト>下記のページの下の方です。

<参考報道>
原発審査基準見直し要請 火山学会委「川内の適合も疑問」
(11月3日、西日本新聞)

<参考情報>
川内原発の避難計画は違法!~鹿児島県議会議長・県知事宛に要請書提出
鹿児島県庁・県議会に要請書~日本火山学会の提言を尊重し、警告を重く受け止め、川内原発の再稼働に同意しないこと